ニュース 2022.09.29

シリコンバレーの舞台で孤軍奮闘する韓国人の話

シリコンバレーの舞台で孤軍奮闘する韓国人の話

シリコンバレーの創業あるいは就職を夢見る予備創業者や求職者、シリコンバレーの進出を夢見る企業の悩みを、現地で活躍する韓国人の経験談で解決する「シリコンバレーの韓国人2022」が27日、NAVER greenfactory（グリーンファクトリー）で盛況のうちに開催された。

2014年から9回目となる「シリコンバレーの韓国人」はSTARTUP ALLIANCE（スタートアップアライアンス）が主催するカンファレンスだ。2年ぶりにオフラインで行われる今回のカンファレンスは、シリコンバレーやLAなど、グローバル地域で活躍する10人の韓国人が、キャリア、創業家、トレンドセッションの講演者として立った。

最初のセッションでは、米国企業でキャリアを積む4人が講演者として参加した。

「Amazon Web Services（アマゾンウェブサービス）」のHead of Productハ・デウン氏、「Roblox（ロブロックス）」キム・ヘジンプロジェクトマネージャー、「Meta（メタ）」のクァク・スジョンミュージックエディター、「NVIDIA（エヌビディア）」イム・ヒョジ産業デザイナーが、シリコンバレーで積んだキャリアストーリーを共有した。

特に4人の講演者は、シリコンバレーの企業文化が仕事と生活のライフバランスを調整しながら、効率的なキャリアを積むことができるようにしてくれると強調した。職員が自由に使える休暇や、ワーキングマムやワーキングダディーのための勤務形態など、福祉制度のほかにも、プロジェクトを導く機会が実務者にも多く与えられるということだ。

クァク・スジョンミュージックエディターは「シリコンバレーの企業は、実務者が何かを勉強しようとすれば積極的に手助けし、ワークショップも開いて学ぶ機会を与えてくれる」とし、「会社で投資をしてくれ、投資したものを職員に取り入れる方法で生産性を作ること」と説明した。

2つ目のセッションは、イノベーションを築いていく創業者のセッションとして行われた。

6年間のチーム育成を通じて、メタバースコンテンツ企業である「Brave Turtles（ブレイブタートルズ）」を創業したケビン・キム代表、グローバルエンタープライズソフトウェア投資経験を活かして米国でベンチャーキャピタルを創業した「K2Gテックファンド」のコン・ギョンロク代表、AI機械翻訳技術を開発する「XL8.ai（エックスエルエイトエイアイ）」のチョン・ヨンフン代表が、それぞれの創業経験談を伝えた。

ケビン・キム代表は「資金を調達してメタバースコンテンツ開発を可能にした背景には、チームワークがある」とし、「投資ミーティングをする時も、会社紹介する機会があるときにも、そして皆が好きなゲームを作る過程でも、その中心にはわれわれのチームがあった。6年間積み重ねてきたチームメンバーたちの信頼、ユーザーとコミュニケーションするための努力が、今のBrave Turtlesを作った」と述べた。

最後のセッションは「トレンドセッション」で、3人の講演者がシリコンバレーのトレンドを共有した。

最近シリコンバレー企業「Bolt（ボルト）」が、週4日勤務制をすると発表した中、Boltのチョン・ジョンビン・データサイエンティストは、週4日勤務制の価値と限界を、開発者とデータサイエンティストの立場で述べた。

「Immerse（イマース）」イ・ジョンウソフトウェアエンジニアは、エドテックとメタバーストレンド、最後に「The Miilk（ザ・ミルク）」のソン・ジェクォン代表は、2023年シリコンバレーテックトレンドについて伝えた。

ソン・ジェクォン代表は「2022年シリコンバレーは歴史的変曲点に置かれている」とし、「来年にはNFT、Web3など、次世代のインターネット構造に世代が変わるだろう。特にWeb3は、デジタル消費のパラダイムを変えることができる。エンターテイメント産業とゲーム産業で、主に動きを見せているが、今現在は脱中央化ではなく再中央化段階」と説明した。

今回のカンファレンスを主催したSTARTUP ALLIANCEのチェ・ハンチブセンター長は「シリコンバレーなどグローバル市場で活躍する韓国人を2年ぶりにオフラインで会える機会を作ろうと、今回のイベントを企画した」とし、「韓国創業エコシステムだけでなく、海外市場に進出したい創業者、大企業とスタートアップ実務者、大学生に良い刺激になることを願う」と述べた。