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宿泊・旅行スタートアップがグローバル市場で「羽ばたく」

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宿泊・旅行スタートアップがグローバル市場で「羽ばたく」

 新型コロナウイルスのエンデミックで空路が開かれ、韓国内で宿泊・旅行スタートアップが海外市場進出に拍車をかけている。

彼らが注目するのはベトナム、タイなどの東南アジアだ。比較的穏やかな気候と旅行に適したインフラが構築され、世界中の旅行者が集まるだけに旅行、宿泊などのビジネスを拡大するにも可能性と潜在力が高いところと評価される。

このため、宿泊、旅行スタートアップは戦略的MOU締結、グローバル人材獲得、ベンチャーフェアに参加など様々な方法で海外進出の準備を急いでいる。


「JIENEM」

トータルホスピタリティ宿泊スタートアップであるJIENEM(ジネム)は中長期レジデンスプラットフォームY Collection Stay(ワイコレクションステイ)の競争力強化のために東南アジア市場への進出に始動をかけた。韓国はもちろん、海外でも長期滞在ができるよう宿泊施設を拡張するためだ。

その一環として、JIENEMは2022年11月、ベトナムに拠点を置いたプロップテックスタートアップのMNM Hospitalityと業務協約を締結した。MNM Hospitalityは、ベトナムを含む東南アジアで認知度の高い宿泊ブランドLivie(リビー)の運営会社で、現在ベトナムでLivieの5店舗90室の運営をはじめ、委託運営および資産運用を通じて合計300室以上のホテル、リゾート、生活型宿泊施設の管理・運営を担当している。

今回の業務条約を通じてJIENEMは、Y Collection Stayに加盟している韓国内外の客室数を5000余りに確保することに成功した。また今年中に、ダナン、ニャチャン、フーコックにあるVINPEARL(ビンパール)リゾート3軒とグローバルホテルチェーンAccor(アコール)グループのダナン、ホーチミンなど2施設の客室を追加加盟する予定だ。

JIENEMはベトナムをはじめ、今後タイ、インドネシア、マレーシア、フィリピン、日本など様々な東南アジア諸国で長期滞在ができるように予約可能な客室数を1万個以上に拡張し、韓国内およびアジアでレジデンス専門プラットフォームとして立地を固めるという抱負だ。

Y Collection stayは、オフィステルとホテルのメリットが融合した生活型宿泊施設を中心に、ラグジュアリー特級ホテルおよびリゾート、プールヴィラに至るまで、中長期旅行が可能な全世界の宿泊施設を集め、仲介、割引、予約までワンストップで提供する。


「Tripbtoz」

旅行プラットフォームのTripbtoz(トリップビートズ)は、シンガポール出身のグローバルビジネスディレクター(Director of Global Business)を導入し、グローバル旅行プラットフォームに拡大した。

Tripbtozに加わったIan Low Jian Liang(イアン・ロウ・ジャン・リャン)は、シンガポール国立大学(NUS)経営学学士、清華大学経営学修士を修了した。シンガポールの若手起業家を育成するリアクター・インダストリー(Reactor Industries)の共同創立者で、チャットベースの旅行コンシェルジュスタートアップトラベル(Trabble)の代表を歴任し、繰り返し創業をしてきた。彼は観光プラットフォーム運営経験と人的ネットワークを土台にTripbtozの東南アジア観光市場進出のためのインフラを構築する予定だ。

グローバル市場へのビジネス拡大のための準備を備えたTripbtozは、2023年第2四半期、全世界の若い旅行者が出会い、コミュニケーションを楽しむために韓国が先導する「Travel Web 3.0」エコシステムを披露する計画だ。


「NUUA」

韓国のトラベルテックスタートアップである「NUUA(ヌーア)」は先月、グローバル事業進出の一環として、日本の福岡県で運営するスタートアップ支援プログラム「福岡ベンチャーマーケット(FVM)」に参加し、日本進出のための基礎を設けた。ベンチャーマーケット参加を通じて日本のVCをはじめとする旅行関係会社と協力を模索する機会としたのだ。

他にもNUUAは着実に海外進出の機会を覗いている。去る10月には直取引が可能な航空ブッキングエンジンと航空自動化バックオフィスのローンチ後、アジア最大のトラベルテックフェアであるTTA(Travel Tech Asia)に参加している。タイ最大規模の出張客向けデジタル基盤コンシェルジュサービスの運営企業であるグラウンドビジネス(Ground Business Co.,Ltd)とMOUを結ぶなど、米国、シンガポール、インドなどのトラベルテック企業とも協力関係を続けている。

また、8月には公社シンガポール支社が運営する観光企業支援センターに(KTSC, Korea Travel Startup Center)に入居するなどシンガポールを基盤に東南アジア及び中東市場進出も準備している。

昨年、韓国観光公社観光グローバル先導企業に選ばれた有望なスタートアップのNUUAは、国際航空運送協会(IATA)から最高等級の技術認証を受けており、来年上半期内の航空券直取引予約ソリューションの発売を計画している。


「KAFLIX」

韓国初のレンタカーのリアルタイム予約プラットフォームであるKAFLIX(カフリックス)はJEJUPASS(済州パス)アプリ内に日本のレンタカー予約サービスをオープンした。最近の日本旅行に対する関心と需要が高まりから、より便利に韓国からでもレンタカーを予約できるようにした。

JEJUPASSは日本国内でも多くの韓国旅行客がレンタカーを求める沖縄をはじめ、徐々に地域を拡大していく計画だ。沖縄のレンタカー予約はJEJUPASSのアプリ内で利用が可能で、海外でのレンタカーの予約に慣れていない顧客のために旅行前後で韓国人が対応可能なコールセンターも運営する。

JEJUPASSは沖縄のレンタカー需要が高まる年末年始に備え、現地のレンタカーサプライヤーと緊密なネットワークを通じてリーズナブルな価格でレンタカー在庫を確保している状態だ。


原文:https://platum.kr/archives/199782


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korit.jp

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