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世界で最も早く高齢化が進む韓国…新しい突破口である「シルバーテック」に注目

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データラボ 未来産業レポート①-シルバーテック

[編集者注] 今年で2周年を迎えたMONEYTODAYのスタートアップメディアプラットフォーム「ユニコーンファクトリー」が、データラボ会員向けの「未来産業レポート」を発行します。未来産業レポートは、最近注目されている新産業・新市場を調べ、その分野の有望なスタートアップと関連技術を深く分析したものです。


「世界で最も早く老いている国」

韓国社会の現状だ。2022年の時点で、韓国の65歳以上の高齢者人口は901万8,000人で、総人口の17.5%を占めている。総人口の20%以上が高齢者となる超高齢化社会まであと3年だ。

高齢者人口の増加に伴い、シルバー産業も急速に成長している。韓国保健産業振興院によると、韓国のシルバー産業規模は2020年の72兆ウォン(約8兆円)から2030年の168兆ウォン(約18兆6,500億円)へと、2倍以上成長する見通しだ。最も関心が集まっているのは、やはり健康管理や介護などのシルバーヘルスケアだ。平均寿命が80歳を超える中、良好な環境で健康に長生きすることが何よりも重要になってきた。

韓国のシルバーヘルスケア市場の成長には2つの障害がある。「人材不足」と「補助金」だ。高齢者人口は増えているが、彼らを支える労働可能人口は少子化でどんどん減っている。さらに、補助金に依存する産業構造は、サービスの専門性を阻害し、高齢者虐待などの副作用を生み出している。

最近では、シルバーヘルスケアの限界を「デジタル化」で解決しようとする動きが現れている。デジタルヘルスケアのデバイスを通じて高齢者の健康を遠隔で管理し、SaaS(企業向けサービス型ソフトウェア)で補助金をより効率的に使用しながら、サービスの質の向上を目指している。

最も急速に成長している市場は、モバイルデバイスを活用したデジタルヘルスケア分野だ。単に食事療法や運動法を提供するだけでなく、△糖尿病、△心臓疾患、△認知症などの管理・予防に積極的な役割を果たす医療・健康管理アプリが急速に成長しているのだ。

高齢化時代の主要な社会問題である認知症分野では、「デジタル治療」(DTx)が注目されている。ソフトウェアを活用して疾患を予防・治療する概念で、韓国内外の全医療業界が注目している分野だ。韓国では2020年にDTx関連のガイドラインが策定され、市場が活性化している。嗅覚や話し声をAI(人工知能)で分析して認知症を診断するソリューションも登場している。

今回のユニコーンファクトリーデータラボの「未来産業レポート」1号では、シルバーヘルスケアについて取り上げた。最近の産業トレンドや技術トレンドに加えて、△exosystems(エクソシステムズ)、△Careling(ケアリング)、△ROWAN(ロワン)、△Descartes(デカルト)など、主要なシルバーヘルスケア企業の創業者とのインタビューも掲載されている。未来産業レポートのフルバージョンはこちら(☞ユニコーンファクトリー未来産業レポート シルバーヘルスケア)からダウンロード可能。


<写真=ゲッティイメージバンク提供>

原文:https://www.unicornfactory.co.kr/article/2023061510372826731

/media/UNICORN FACTORY
記事を書いた人
UNICORN FACTORY

2021年に発足したUNICORN FACTORY(ユニコーンファクトリー)は、MONEY TODAY(マネートゥデイ)が韓国の総合誌で初めてスタートさせたスタートアップ専門のメディアプラットフォームです。 溢れるニュースの中でスタートアップ生態系に必要なニュースだけを厳選し深く伝えます。

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