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英国FT「アジア・太平洋高成長企業」に選定されたK-スタートアップ

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英国FT「アジア・太平洋高成長企業」に選定されたK-スタートアップ

英国のフィナンシャル・タイムズ(FT)とドイツのグローバル市場調査機関Statista(スタティスタ)が協力して毎年集計する「アジア太平洋高成長企業(FT High Growth Companies Asia-Pacific)」は、アジア太平洋地域13カ国の企業のうち、急速に質の高い成長を遂げた500社の順位を示したものだ。

アジア太平洋高成長企業は、東アジア・東南アジア・オセアニア地域の1万5000社のうち、優れた事業運営で、近年高い成長率を記録した企業を調査して選定する。調査項目には総売上成長率、年平均売上成長率、事業モデルなどが含まれ、今年は2019年10万ドル(約1490万円)以上、2022年100万ドル(約1億4910万円)以上の売上条件を満たし、パンデミック期間である2019年から2022年までの売上増加率が最も高い500社を選抜した。

今年もこのリストに、多数の韓国スタートアップが名を連ねた。

GOPIZZA、英国フィナンシャルタイムズ「アジア太平洋高成長企業」3年連続選定

一人前ピザブランドGOPIZZA(ゴーピザ)が「2024アジア太平洋高成長企業」に選ばれた。GOPIZZAは2022年、2023年に続き、今年で3年連続選ばれた。

「2024アジア太平洋高成長企業」に選ばれた500社のうち256位にランクインしたGOPIZZAは、食品および飲料(F&B)分野で6位にランクインし、国民的ピザブランドとしての地位を示した。一人前ピザをリードするGOPIZZAは、韓国をはじめ、インド、インドネシア、シンガポール、タイなどアジア太平洋地域で約200店舗を運営し、グローバルフランチャイズとして成長している。昨年11月、世界1位の空港であるシンガポール・チャンギ国際空港第2ターミナルに、200分の1の競争を勝ち抜いて入店し、今年2月にはインド進出5年目にして50号店、グローバル200号店となる「コラマンガラ店」をオープンした。

GOPIZZAのイム・ジェウォン代表は「3年連続で”アジア太平洋高成長企業”に選ばれたことに感謝する」とし、「今後もGOPIZZAは、品質とサービスの向上により、国内外でより多くの消費者に愛されるブランドとして位置づけられるようにしたい」と述べた。

2016年にフードトラックとしてスタートしたGOPIZZAは、2019年インドを皮切りに、現在韓国、インド、シンガポール、インドネシア、タイなど7カ国に進出し、現地化戦略により代表的なK-フードとして人気を博している。今年上半期からGS25と協力し、韓国200以上のGS25店舗に入店するプロジェクトを進めるなど、国内外で成長のための努力を惜しまない。

I’m web、3年連続「アジア太平洋高成長企業500」選定

ブランドビルダー「I’m web(アイムウェブ)」が、英国フィナンシャルタイムズ(FT)「アジア太平洋高成長企業500」に、3年連続選定されたと14日明らかにした。

I’m webは今年の調査で、売上成長率259.7%、年平均成長率53.2%を達成し、500社中221位にランクインした。Eコマース企業では12位を記録した。I’m webは前例のないパンデミック期間中に爆発的な成長を遂げ、パンデミック以降も持続的な成長傾向を描いている。

I’m webは、ウェブ・アプリ構築、デザイン、コマース、マーケティングなどの分野でハードルなくし、顧客が便利に自身のビジネスを運営し、ブランドを育てていけるように支援する企業である。最近では、機能の高度化やアイデンティティの確立など、リブランディングを行い、さらに一歩進むための踏み台を準備した。また、広告キャンペーン管理、顧客行動管理(CRM)、プレゼントなど、ブランド運営に必要なコマースおよびマーケティング機能を自社開発および内在化して提供し、顧客をロックイン(lock-in)させる要素を生み出している。

大々的な変化に伴う成果も早くも出てきている。I’m webは、顧客ブランドと同じように成長する好循環構造を持ち、顧客企業の累積取引額と開設サイト数ともに急速に成長してきた。顧客企業の累積取引額は昨年末4兆ウォン(約4474億円)を突破した。I’m webでの累積開設サイト数は、今年2月70万サイトを記録し、I’m webと顧客ブランドは共に急成長を続けると予想される。

I’m webのイ・スモ代表は「I’m webが高い成長率を記録したことは、顧客ブランドも共に成長したことを意味する」とし、「3年連続でアジア太平洋地域の高成長企業に名を連ね、Eマース企業の中で頭角を現したことは励みになる。今後も、顧客ブランドの成長をさらに促進できる様々な機能を迅速に提供し、顧客ブランドと共に一段と躍進していく」と述べた。

Delight Room、FTが選定した「アジア太平洋高成長企業」3年連続掲載

モーニングウェルネスアプリの「Alarmy(アラーミー)」の運営会社であるDelight Room(ディライトルーム)が、「アジア太平洋地域高成長企業」に選ばれた。

Delight Roomは3年連続ランクアップを記録した。2022年416位から始まり、2023年192位を記録し、今年は182位に躍進した。ランキングの基準は、2019年から2022年までの売上成長率(米ドルベース)である。Delight Roomは、2022年の売上高が約1,500万ドル(約22億3515万円)で、2019年の400万ドル(約5億9604万円)に比べ、338%ほど成長した。

Delight Roomの売上成長原動力は、自社アプリサービス「Alarmy」だ。ミッションアラーム、寝坊防止、パワーアップサウンドなど、ユーザーの起床を効果的に支援する機能に加え、ユーザーの入眠を誘導する「睡眠サウンド」と、睡眠の質を測定する「睡眠分析機能」で、ユーザーが熟睡し、すこやかに目覚めるのを手助けする。昨年は、一日のアクティブユーザー数(DAU)約230万人をベースにしたアプリ内広告とアラーム機能を強化した有料サブスクリプションサービスで約240億ウォン(約26億8570万円)の売上を記録した。

今後Delight Roomは、Alarmyだけでなく、新サービス「DARO(ダロ)」を通じた売上増大および収益の多方面化に集中する。DAROは、Delight Roomが昨年リリースしたアプリ内広告収益化サービスだ。モバイルアプリ運営会社を対象に、Alarmyで培った広告ノウハウを提供する。現在、misemise(ミセミセ)、Between(ビットウィーン)、Moneywalk(マネーワーク)など、様々なアプリ開発会社がDAROを通じて平均50%以上の売上成長を経験した。

Delight Roomのシン・ジェミョン代表は、「Alarmyは、グローバル1位のアラームアプリという名声を基盤に、ユーザーのすべての睡眠の旅を共にする”モーニングウェルネス(Morning Wellness-朝の健康)アプリ”に発展している」とし、「今までは、ユーザーがどれだけ熟睡するかを分析する機能を開発することに重点を置いていたのであれば、今後は睡眠の質を向上させることができるソリューションまで導き出せるよう、技術開発に集中する計画」と述べた。

Visual camp、フィナンシャルタイムズ「2024年アジア太平洋高成長企業」に選定

人工知能視線追跡技術企業「Visual camp(ビジュアルキャンプ)」が、フィナンシャルタイムズが発表した「2024年アジア太平洋高成長企業」に選ばれた。

該当期間中、Visual campは4年間の総売上高成長率600%、年平均成長率(CAGR)63%を記録し、パンデミック期間中も安定した成長を見せた。

Visual campは、視線追跡技術(Eye Tracking)に特化したスタートアップで、世界最大の電子製品博覧会であるCESで2年連続「CES革新賞」を受賞し、技術力を認められた。別途機器がなくても、モバイル機器に内蔵されたカメラをベースに動作するため、様々な機器やプラットフォームで簡単に使用でき、人々に利便性と普遍的なサービスを提供することができる。

Visual campのソク・ユンチャン代表は、「Visual campの視線追跡技術力を信頼し、利用してくれたクライアントのおかげで、アジア太平洋地域高成長企業に選定されることができた」とし、「今後も顧客中心なソリューションを提供し、さらに成長できるよう最善を尽くす」と述べた。

GINT、グローバル経済紙フィナンシャルタイムズ「2024アジア太平洋高成長企業」選定

農業機械用自動運転ソリューション「PLUVA auto(プルバオート)」を開発・販売している精密農業スタートアップGINT(ギント)が、フィナンシャルタイムズの「2024年アジア太平洋高成長企業」に選定された。

今年初めて参加したGINTは、該当期間中の売上成長率890.3%、年平均成長率114.7%を記録し、最終66位にランクインし、農業分野では「農業生産者対象原材料マーケットプレイスを提供」するインドのBighaat社に次いで全体2位にランクインし、グローバル経済誌やリサーチ機関から成長性を認められた。

2015年10月に設立されたGINTは、スマート農業機械、建設機械など、モビリティ分野の核心技術である電子制御技術、自動運転技術、データ基盤のサービスプラットフォーム運営技術を保有している。2022年7月、農業用自動運転ソリューション「PLUVA auto」リリース後、現在まで約1,200台を販売し、昨年はインドネシアに初輸出を行い、アジア地域に事業を拡大している。

GINTのキム・ヨンヒョン代表は「当社の精密農業プラットフォームPLUVAの製品とサービスを利用してくれた多くの農家のおかげで、今回のアジア太平洋高成長企業に選定される栄誉を獲得することができた」とし、「選定されたことに大きな責任を感じ、今年下半期リリース予定の3段階レベルの自律走行キットPLUVA auto pro(プルバオートプロ)と、当社の最先端技術が搭載されたリニュートラクター販売プラットフォームであるPLUVA market(プルバマーケット)にもたくさんの関心を持ってほしい」と述べた。

THECHEAT「2024年アジア・太平洋地域高成長企業」に選定

金融詐欺防止サービス「THECHEAT(ザチート)」を提供しているTHECHEATが、2024年アジア太平洋地域高成長企業に選定された。

THECHEATは、該当期間の絶対成長率(Absolute Growth Rate)165.3%、複合年間成長率(CAGR, Compound Annual Growth Rage)38.4%を記録し、高い成長性が認められた。

THECHEATは、通話受信、口座送金などの被害発生段階で注意喚起をする方法で、一日3万件以上の詐欺情報を検出する韓国最大の金融詐欺防止サービスで、Google play(グーグルプレイ)とアップストアで「THECHEAT」アプリをダウンロードして無料で使用することができる。

THECHEATのキム・ファラン代表は「電話金融詐欺、インターネット詐欺などの詐欺被害が毎年急増している中、顧客の被害予防経験がサービスの信頼性と顧客ロイヤリティを高め、金融安全のための企業努力として認識され、THECHEATが提供する金融詐欺防止サービスに対する金融、通信、フィンテック企業の関心と需要が増加している」とし、「誰もが金融詐欺の被害を予防できる社会プラットフォームの構築に努力する」と述べた。

一方THECHEATは、代替信用評価モデルの開発を通じて、中・低信用者など金融疎外層を制度圏に包含できる新しい個人信用評価方法を提示する計画だ。

HOTEL Story、アジア太平洋地域高成長企業として2年連続選定

ホスピタリティテック企業のHOTEL Story(ホテルストーリー)が、2023年から2年連続でアジア太平洋高成長企業に選ばれた。

HOTEL Storyは2019年から4年間、総売上成長率191.6%、年平均成長率(CAGR)42.9%で、アジア太平洋地域500社のうち283位に上がった。これは2023年319位から36階段上昇した順位であり、韓国ホスピタリティテック企業のうち1位を占めた。

宿泊産業B2B専門のSaaS(Software as a Service)企業であるHOTEL Storyは、ホテルとリゾート業務効率を高めるチャンネルマネージャー(CMS)、資産管理システム(PMS)、GSA(OTA販売代行)、ブッキングエンジン、スマートキオスクなどのサービスをHS-HUBプラットフォームとして提供しており、韓国そしてグローバルパートナーとリアルタイムの連携で効率的なシステムを構築し、急速に成長している。

これまで外部からの資金調達を受けなかったHOTEL Storyは、新型コロナウイルスの期間、宿泊業界の厳寒期に苦戦したが、2021年の純利益黒字転換を皮切りに3年目の純利益が持続的に増加している。

これにHOTEL Storyのソン・ウテ代表は「昨年に続き、今年まで2年連続でアジア太平洋高成長企業にランクインしたのは、顧客や協力会社と共に作ってきた成果だと思う。今後も共存と協力による共同成長という核心価値で、宿泊産業の発展に貢献したい」と述べた。

ONDA「アジア太平洋高成長企業」3年連続受賞

ホスピタリティテック企業のONDA(オンダ)は、「アジア太平洋地域における高成長企業」に2年連続で選ばれた。

ホテル運営全般のソリューション技術力を基盤に急成長を遂げてきたONDAは、2022年と2023年に続き、3年連続で選ばれた。「2024アジア太平洋高成長企業」に選ばれた500社のうち、3年連続で選ばれた韓国企業は13社だけだ。

ONDAは、国内外のホテルおよび宿泊産業のオンライン販売と運営を革新するグローバルホスピタリティテック企業だ。全世界70万件の宿泊施設を50以上のオンラインチャンネルに流通させ、2023年の取引額は3000億ウォン(約335億円)を突破した。また、4500以上の宿泊施設にSaaS(Software as a Service)ベースの運営ソリューションを供給し、グローバル宿泊産業のデジタル転換をリードしている。

特にことし2月、UAEのSeed Group(シードグループ)と中東および北アフリカ地域のホテルのデジタル転換のため、現地合弁事業(Joint Venture)を発表し、本格的なグローバル事業拡大の足場を整えた。

ONDAのオ・ヒョンソク代表は「3年連続ONDAの高い成長率と事業成果が認められてうれしい」とし、「デジタル転換に対する全世界のホテルのニーズが大きくなっているため、グローバル市場で具体的な成果を出す企業に成長したい」と述べた。

一方ONDAは、韓国オンライン客室取引市場の約60~70%をカバーしているホスピタリティテック&データ企業だ。韓国初のAirbnb(エアービーエヌビー)優秀パートナー、Googleホテル韓国初のパートナー選定など、グローバルビッグテック企業と強固な提携関係を構築してきた。

米国旅行専門リサーチ企業Skift(スキフト)が選定した「グローバルPMSベンダー」にも、韓国企業の中で初めて34位に名を挙げるなど、グローバルホテルテック市場の先頭走者として成長している。昨年、中企部ベビーユニコーンプラス事業に選定され、フィナンシャルタイムズが発表した「アジア太平洋高成長企業」には、2022~2024年の3年連続選定された。

Space Cloud、アジア太平洋高成長企業に3年連続選定

生活空間プラットフォームSpace Cloud(スペースクラウド)がアジア太平洋地域の高成長企業に選定された。

Space Cloudは、3年連続で不動産分野の高成長企業に名を連ねた。3年連続でFT500の高成長企業にランクインした韓国企業は、GOPIZZA、RSQUARE(アールスクエア)、I’m webなどがある。

Space Cloudは、パーティールーム、練習室、会議室、スタジオ、コワーキングオフィスなど、好きな空間を時間単位で借りることができるスペースレンタルプラットフォームだ。忘年会、ダンスの練習、会議やワークショップ、写真撮影など、様々な目的でスペースを必要とする人が、スペース検索と予約を一度に行うことができる。

Space Cloudは、コミュニティ支援イベント「三三五五(삼삼오오)」、ローカルスペース記録プロジェクト「ローカルエディター」、オンラインダンスフェスティバル「カバーウィーク」など、ユーザー参加型キャンペーンを持続的に運営しながら、共有スペースを借りて、仕事や趣味、自己啓発をするユーザーのコンテンツを拡散してきた。

20~30代のスペースレンタル文化と市場の成長に支えられ、累積会員数150万人、累積取引額は1,100億ウォン(約123億円)を突破した。2023年には、Space Cloudを通じて行われたスペースレンタル総面積が3,872万㎡を記録し、汝矣島(ヨイド)の13倍に達した。昨年一年間、Space Cloudでスペースレンタルを経験した人は合計314万人と集計された。

3年連続アジア市場で成長性を認められたSpace Cloudは、韓国内のサービスを高度化すると同時に、グローバル市場への進出を準備している。2025年にはヨーロッパ圏でミーティングルーム、スタジオ、オフィスなどのスペースレンタルサービスを開始し、ビジネス拡大を計画している。

Space Cloudを運営するNSPACE(エヌスペース)のチョン・スヒョン代表は「今回の3年連続成長の意味は、韓国でスペース共有ビジネスを商業用不動産市場の一つのカテゴリーとして産業化させた功績だと思う」とし、「韓国を超え、グローバル市場でスペース共有ビジネスをローカル産業の一部にしていく計画」と抱負を明らかにした。



原文:https://platum.kr/archives/224131


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