障害者向け点字スマートウォッチ「Dot」、トヨタ財団プロジェクト選定
障害者向け点字スマートウォッチ「Dot」、トヨタ財団プロジェクト選定
株式会社Dot(キム・ジュユン、ソン・ギグァン代表)はToyota Mobility Foundation(トヨタ・モビリティ・ファウンデーション、以下、TMF)で進行するグローバル規模のプロジェクト「Mobility for ALL(モビリティ・フォー・オール、障害者のための交通手段支援事業)」で、視覚障害者の関連補助技術分野の代表の一つに選ばれたと明らかにした。
トヨタ財団の支援を受けて、Dotは今月2、3両日にわたって日本のMotegi Circuit(モビリティリゾートもてぎ)で開かれたスーパー耐久(Super Taikyu)の予選決勝で初めてのデモンストレーションを成功させた。Super Taikyuレースは日本で行われる最も大規模なレースで、平均レース距離は300km以上、総所要時間は2時間以上。約50台の車両が参加する大会だ。
本競技には筑波大学に在学中の視覚障害がある大学生を含め、様々な年齢層の視覚障害者が観覧客として招待された。DotはCES 2023の最高イノベーション賞(Best of Innovation)を受けたDot Pad(ドットパッド)に、もてぎサーキットで自動車がレースを繰り広げる様子を出力する姿を実演した。
参加者たちは、Dot Padを通じてレーシング競技に参加した車両の外観とレースが繰り広げられるトラックの形状を確認し、自動車が動く位置を点字、触覚、音声で確認した。観覧客は、試合の進行状況を音と触覚で同時に確認し、実感をもってレーシング競技を観覧した。
Dotは、視覚障害者の観覧客がより生き生きと競技を楽しむことができるよう、レーシング競技のアクセシビリティを高めることに貢献したいとしている。Dotの担当者は「今後は複数のチームが同時にレーシングする様子をDot Padで確認できるようにするバージョンも用意している」とした上で、 「徐々に様々な種類のスポーツを触覚ディスプレイで楽しめるようにしていく計画だ」と話した。
視覚障害者で、日本の毎日新聞の岩下恭士(やすし)論説委員は、「昨年、Motegiのレースを観覧したことがあったが、説明だけではコースがどうなっているのか把握するのが難しかった。Padで地図に触れてみると実感が湧く」とし、「今はDod Padでレーシング競技をより実感を持って観覧できていると感じており、非常に期待が大きい」と語った。
株式会社DotはESGのS(社会的価値Social)に重点を置いて、革新的な補助技術を通じて社会的問題の解決策を提示し、成長中のスタートアップだ。中核技術を韓国で開発し、製造して「素材・部品・設備専門企業」に選定されており、現在までNET(新技術認証)を含め約130件の特許を持っている。2021年、韓国で初めて障害者と健常者の両方を包容するバリアフリーキオスクを開設し、全国100余りの公共機関の建物、地下鉄、空港、博物館などに設置。都市の公共アクセシビリティを高めている。
<報道資料提供:株式会社Dot>
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