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"韓国の個人情報保護法"「データ3法」の最新実務|法律

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目次

韓国のデータ3法*実務の近況

~仮名情報の処理を中心に~

日本で個人情報の保護に関する法律を改正して匿名加工情報、仮名加工情報など新しい概念を導入して来たように、韓国も関連法令の改正を通じてビックデータ時代の情報活用度を向上するための様々な努力に拍車を掛けている。

韓国は日本とは異なり個人情報保護法、情報通信網利用促進及び情報保護等に関する法律、信用情報の利用及び保護に関する法律など、所謂データ3法を通じて情報保護に関する事項全般を規律して来た。その内容においても個人情報の第三者提供だけでなく、収集及び利用時にも情報主体の同意を原則的に要したり、同意を受ける方法に対しても具体的に規律するなど、多少間の差が存在していた。

去る2020年に改正されたデータ3法が本格的に施行されることにより、様々な懸念と批判の声があったにもかかわらず、仮名情報を中心としたデータ活用が促進されているものと見られる。

その主要内容としては、

  1. 個人情報の概念体系を明示し、これを個人情報、仮名情報、匿名情報に分類し、匿名情報は個人情報保護法の適用対象から除外する一方、仮名情報の処理及び結合を許容すると同時に、安全性確保のための責任を強化した点
  2. 当初の収集目的と関連した合理的な範囲内で同意のない個人情報処理の範囲を拡大した点
  3. 情報通信網利用促進及び情報保護等に関する法律上の個人情報保護に関する条項が個人情報保護法に移管された点
  4. 信用照会業を細分化して規定し、本人信用情報管理業(MyData産業)を導入した点

などがある。


特に、改正データ3法上の仮名情報とは、従来の個人情報を仮名処理することによって、本来の状態に復元するための追加情報の使用・結合なしには特定個人を見分けることができない情報を意味する。

企業は、仮名情報処理の特例によって、統計作成、科学的研究、公益的記録保存などのために情報主体の同意なく仮名情報を処理できるようになったが、ここで統計作成の目的には市場調査のような商業的目的も含まれる。特に当局が「仮名情報処理」に既に仮名処理された情報を利用、提供など処理する場合だけでなく、収集した個人情報の一部を削除したり、一部または全部を代替するなどの方法で仮名処理する場合まで含まれると解釈することによって、情報の活用に敏感な企業らは素早くこれを活用して従来は接近できなかった市場データの収集と分析に乗り出している。例えば、各種施設に設置されたCCTVの映像を通じて収集したデータを利用、顧客の特性、動線、滞留時間などを分析して販売戦略を立てたり、マーケティングに活用することである。

反面、情報集合物(dataset)の結合に関しては、データ3法が関連方法と手続きの程度を制限的に規定しているだけで、その意味と処理条件、範囲、基準などを明確に提示してなく、手続的な複雑性により企業が重要資産である情報を適法に外部に搬出したり、これを適示に活用することに困難があるなど、実務上の関連プロセスが普遍化、活性化されるための法的基盤が忠実に備えられてなく、立法的補完が必要であると思われる。実務上カード会社と通信会社の情報を結合して観光戦略の高度化のための観光客の特性分析を試みるなどの活用事例があるものの、未だ関連実務が一種の実験的段階に置かれている。

韓国のデータ3法は、2020年大々的な改正以後にも持続的に変化しており、企業実務もこれに歩調を合わせて、より積極的なデータ活用の方向に進んでいる。韓国でビジネスを展開しようとする日本企業の場合にもこのような変化に注目する価値があると思われる。



*データ3法: データの利用を活性化する「個人情報保護法」、「情報通信網利用促進及び情報保護等に関する法律(略称:情報通信網法)」、「信用情報の利用及び保護に関する法律(略称:信用情報法)」の3つの法律を通称する。




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