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「Apple・Amazon参戦?むしろ好都合」...K-ウェブトゥーン、焦らない理由は?

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「Apple・Amazon参戦?むしろ好都合」...K-Webtoon、焦らない理由は?

AmazonとAppleが最近、ウェブトゥーンサービスに乗り出した中、韓国のウェブトゥーン企業は焦っていない。韓国企業だけが力を入れていたこの市場にグローバルビッグテックが参入し、ウェブトゥーンが主流産業として成長する可能性をさらに高めたのだ。

24日、業界によると、Appleの電子書籍プラットフォーム「AppleBooks(アップルブックス)」は、下半期中に北米をはじめ、ヨーロッパなど世界51カ国に「Vertical Reading Comics(バーティカルリーディングコミックス、ウェブトゥーン)」サービスをリリースする計画だ。これに先立ち、Appleは昨年4月に日本でウェブトゥーンサービスをスタートしている。Amazonも今年3月に日本で「Amazon Fliptoon(アマゾンフリップトゥーン)」というウェブトゥーンサービスをスタートした。


まだグローバルの大勢は漫画本のオンライン版だが...「ウェブトゥーン最高」

ウェブトゥーン業界は、AppleとAmazonの参入をウェブトゥーン産業の成長の合図と見ている。Naver(ネイバー、197,600ウォン(約21840円) ▼3,400 -1.69%)、、 Kakao(47,250 ウォン(約5222円) ▼1,600 -3.28%)、 NHN(23,750ウォン(約2625円)▼350 -1.45%)などの韓国企業が10年以上にわたり努力してきた市場にビッグテックが参入したことは、一見脅威的かもしれない。しかし、グローバルプラットフォーム企業の台頭を否定的に見る必要はなく、むしろウェブトゥーンコンテンツの需要を増やして需給が活性化すれば、これはウェブトゥーンジャンルで競争力の高い韓国企業にプラスになるという反応が出ている。

NaverのLINEマンガKakaoのピッコマが進出する前から、日本にはすでに何百ものウェブやアプリで漫画を消費するプラットフォームが存在していた。これらのプラットフォームは漫画本をそのままオンラインに移行したサービスである。韓国ではオンラインで消費するマンガといえば「ウェブトゥーン」を思い浮かべるが、北米・日本ではまだウェブトゥーンが主流ではないということだ。ウェブトゥーン業界関係者は「未だに日本のKakaoピッコマでは、日本のマンガの割合がウェブトゥーンより大きい」と話した。マーベルやDCなどのコミックが主流の北米では、ウェブトゥーンを代表的な「スナックカルチャー(すき間時間に消費できる文化コンテンツ)」に分類する。

ウェブトゥーン業界の関係者は「韓国人には上から下に読む漫画であるウェブトゥーンがすでに主なコンテンツ消費形態として定着したが、北米・日本ではまだページを捲りながら見る、ハードコピーと同じ形の漫画をオンラインで消費することが多い」とし、「このような状況でグローバル企業がウェブトゥーン流通と制作に乗り出したのは、ウェブトゥーンの地位自体が変わってきていることを意味する」と説明した。


ウェブトゥーン需給が増えれば業界全体に好材料...「AppleやAmazon、競合相手とだけ見る理由はない」

13~16日にフランス・パリで開かれたジャパンエキスポ2023に公式パートナーとして参加したKakaoピッコマ。/写真=Kakaoピッコマ 


韓国で始まった「ウェブトゥーン」ジャンルは、制作段階から縦書きで読むように構成されている。ページをめくって見る従来のマンガとは始めから違っている。ウェブトゥーンサービスを始めたAppleが韓国のウェブトゥーン制作会社「KENAZ(ケナズ)」に投資したのもこれと無関係ではない。NetflixなどグローバルOTT(オンライン動画サービス)で人気を博した韓国映画や韓国ドラマ作品の多くがウェブトゥーン原作であることが知られ、ウェブトゥーン創作者に対する投資がさらに増えるという観測も出ている。タイム誌が6月に選んだ下半期のNetflix韓国コンテンツ期待作7作品のうち、△ブラッドハウンド△D.P.シーズン2 △SweetHome(スイートホーム)シーズン2 △イドゥナ!△今日もあなたに太陽を~精神科ナースのダイアリー~など5つがウェブトゥーンが原作だ。

米経済誌Forbes(フォーブス)も4月、「NaverWebtoon」の記事で、米国のウェブトゥーン市場が約2兆7000億ウォン(約2984億円)規模であると紹介し、成長産業として注目したことがある。Forbesは、アマチュア創作者にも収益を配分する共生モデルとIPを基盤とした2次事業への拡大などをウェブトゥーンの成功要因として分析した。

別のウェブトゥーン業界の関係者は「全世界でウェブトゥーンコンテンツの需給が増えれば、ウェブトゥーンプラットフォームも一緒に復興することができる」とし、「すでに良いウェブトゥーン作品を選別する能力がある韓国企業がAppleやAmazonとの競争に負ける理由はない」と強調した。



<去る13~16日、フランス・パリで開催された「アメージングフェスティバル」内のNaverWebtoon(ネイバーウェブトゥーン)のパノラマ。写真提供=NaverWebtoon>

原文:https://www.unicornfactory.co.kr/article/2023072415454177117



/media/UNICORN FACTORY
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UNICORN FACTORY

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